大型台風と築古住宅の関係について
大変、久しぶりの投稿になります。令和1年(2019年)の台風15号で改めて感じさせられた事について書いていきます。
台風15号は関東では過去最強クラスの勢力で2019年9月9日(月)に千葉市に上陸。関東各地や静岡県で停電や倒木が相次ぎ、千葉県を中心に停電や断水など大きな被害がでました。
- 築年数について
今回、弊社事務所のある千葉県で体験した台風では最大級と思いますが、被害を受けたお客様の建物で特徴的だったのは「築年数」です。特に築年数が10年程度の新しい住宅の被害報告はほとんど無く、一方、築年数30年以上の住宅に住まれる契約者から事故の連絡が多くありました。
住宅は何年間も太陽や雨風にさらされますので材質も劣化していきます。そんな建物に大型台風が来ると被害を受けやすくなるものです。事故につながる恐れのある建物は建築年がおおいに影響しておいるといえるでしょう。
- 新築住宅の被害について
台風15号で建物に損害を受けたのは築年数20年超えがほとんどで、新築住宅は設備の破損程度等はありましたが屋根、外壁といった躯体部に被害を受けたとされる報告はありませんでした。大きな損害が発生はしませんでしたのでさすがは災害に強い新築住宅といったところかと思います。
- 築古住宅の雨漏りについて
昭和の時代に建築された建物で多かったのは老朽化による雨の水漏れというケースです。老朽化による水漏れは火災保険の風災・雹(ひょう)災・雪災からは対象とならず、自費で補修をするしかありません。水漏れが起きないように定期的なリフォームの必要性を改めて感じさせられました。
- 火災保険契約の限界について
火災保険のオプションである「風災・雹(ひょう)災・雪災」を保険期間の途中で入りたいという中途付帯の希望者が集中しました。つまり、台風が来る前にこの補償を付けたいというお客様です。今回はなんとか全員の希望者に対応することが出来ましたが、ご新規で火災保険の契約希望者はお断りするしかありませんでした。一方、手続きが簡単な家財の火災保険「お部屋を借りるときの保険」は賃貸住宅に住まれているお客様からのご契約が殺到しました。この保険についてはWEBでもっと宣伝をすべきであったと反省しています。
- 補償内容について
「風災・雹(ひょう)災・雪災」の補償について20万円フランチャイズ方式がありますが、20万円に満たない損害は補償対象とならないケースも多くありました。今から火災保険に加入される方、火災保険を見直される方は自己負担が無い火災保険の契約をされることをオススメします。
~最後に~
昨年は大阪で、今年は関東でと大型台風が増えている日本では、火災保険の「風災・雹(ひょう)災・雪災」は建物や家財の財産を守るという点ではもはや「付けておかなければならない重要な補償」と言えるでしょう。今年、自分の家は大型台風が来ても大丈夫だったから来年も大丈夫とは言えません。現在、火災保険に入っているが、この補償「風災・雹(ひょう)災・雪災」が無いという方は中途付帯されてください。仮にですが、中途付帯による追加の保険料が10万円であったとしても台風により屋根が飛んだりすると1つの事故で100万円以上の損害となることもあります。
年々、自然災害により、火災保険を使うケースが増えてきております。自然災害は来年も再来年も来て当たり前と思っていた方が良さそうですね。